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2006年の夏に贈る
医薬品開発者にお奨めの100冊(その3)

治験関係の本からビジネス書、サブカルチャー、文芸書、そしてコミックまで。

(バイアスが入るといけないので、ランダマイゼーションしています。・・・・・つまり、思いつき、っていうわけです。)
2006/07/16

41 20世紀名言集 科学者/開発者篇

文字通り20世紀を作った科学者や開発者の言葉が並んでいる。
また、言葉だけでなく、その人の業績も紹介している。
この本の中での僕のお気に入りは「ネットスケープ創設者のマーク・アンドリーセン」の次の言葉だ。

「いいソフトウェアを書く秘訣? ミルクとクッキー、それにアイデアさ。」

このシリーズには他にも以下のものがある。(犯罪者編というのが人間のサガを見るようで、非常に興味深い)

20世紀名言集 大犯罪者篇

20世紀名言集 スポーツマン篇

20世紀名言集 大経営者篇
42 仕事の壁を破る! ブレイクスルー思考術[予定価格]

よりよい仕事をするために必要だとわかっていても、才能の問題としてあきらめがちな能力である想像力や創造性。
本書は、それをだれもが習得し、活用できるようにと、便利な思考スキルの形にして見せてくれる。
解説でモーツァルト、フランク・ロイド・ライト、ダ・ヴィンチなどの歴史上の偉人や著名な経営者がどのスキルをもつかを読み解いているのも興味深い。
芸術的な着想からビジネス・アイデアの創出まで、傑出した人物から導く思考のエッセンスは、アイデアが出ずに困ったときの打開策として参考になる。
43 コーチングのプロが使っている質問力ノート

「質問」は「答え」よりも大事なことがある。
何を質問するかによって、僕たちが導いてくる答えは違ってくる。ということは必然的にその後のアクションも違ってくる。
その大切な質問の方法を基礎から学べる。(この手の本って、今まで日本には無かったよね。)

同様な本として次の2冊もお奨めです。

コーチングのプロが教える質問の技術

図解 部下を伸ばすコーチング―「命令型マネジメント」から「質問型マネジメント」へ
44 難病に取り組み医学を発展させた人たち

ヒポクラテスから華岡青洲、パスツール、コッホ、北里柴三郎、ジェンナー、エールリヒ、ベーリング、フレミングなど等の歴史に名を残す化学者、医学者のエピソード集。

こういう良心的な読み物を通して、若くて優秀なひとが医学の世界に入ってくるといいよね。
45 アメリカNIHの生命科学戦略

(全世界の研究の方向を左右する頭脳集団の素顔)である。
「年間予算3兆円、行政には素人の学者集団が、世界中の医学・生命科学の研究をサポートしている。
米国立衛生研究所が次々に送り出すノーベル賞級の発明・発見はどのように生まれてくるのか、NIHの研究員がその舞台裏をはじめて明かす。」……と紹介されている本。

著者は30年以上、NIHで研究している日本人科学者で分子生物学や癌の分子 メカニズムの権威だ。

この半世紀に112人のノーベル賞学者を輩出したアメリカNIHとはどのような組織なのか?

失敗のリスクを恐れない、行政には素人の学者集団の探究心こそ、NIHを世界の トップの座に押し上げる原動力だった。
年間予算3兆円、行政には素人の学者集団が、世界中の医学・生命科学の研究 をサポートしている。
とんでもない組織だということが、これだけでも分かる。
そして、もっとトンデモナイのは、米国立衛生研究所が次々に送り出すノーベル賞級の発明・ 発見だ。
これらが、どのように生まれてくるのか? 

研究に携わる人、必読の書。
46 二重らせん

ワトソンとクリックがDNAの構造を発見するまでのドタバタ劇をクリック自らが書いたノンフィクション。

DNAの構造解明に成功するまでの過程をリアルに、そして赤裸々に語った感動のドキュ メント。
科学者仲間の協力だけでなく確執や嫉妬もすさまじい。
彼らが、二重らせん構造をとらえるに至る過程でのポーリングとの先陣争いのつばぜり合いも熾烈である。
発見後まもなく書かれたということで、いわゆる回顧録とは異なって、当時の新鮮な熱気が伝わってくる。

アメリカからやってきた生意気なヒッピー「ワトソン」と偏屈な「クリック」が、 いかに楽しそうに、また悩みながら研究をしていたかが生き生きと描かれている。
科学という普遍性や客観性を求められる仕事と、それに携わる人たちの個性や主観 のぶつかりあいの対比が面白い。

また、DNAのらせん構造決定の大きな証拠になったX線解析の写真を持っていたのは ロザリンド・フランクリンという女性。
この女性から、どうやって写真を見せてもらうのか?
その入手方法は、果たしてフェアと言えるのか、どうか。
彼女が待つ悲劇とは?

本文中でクソミソに描かれているX線結晶解析の大御所「ブラック卿」に「紹介文」 を書いてもらっているのが、おかしい。

翻訳は「あの」中村 桂子さん。
彼女の最初の翻訳だと思うな。。。
しかし、この発見当時の「生意気なヒッピー野郎、ワトソン」は若干25歳だったとは!

最近、またワトソンが書いた「DNA」と合わせて読むと、面白さは倍増です。
47 2000年間で最大の発明は何か

2000年を間近に控えて、ネット上に一つの問いが発せられた。
「2000年間で最大の発明は何か、その理由は?」。
この質問に刺激され、100人を超える第一線の科学者・思想家からさまざまな回答が寄せられた。われわれは、なぜ今のような毎日を送ることができるのか、どこへ行こうとしているのか。発明を通して過去2000年を振り返り、人類史を問い直す。

医薬品関係は3種類選ばれています。

僕が好きなのは「消しゴム」だ。
48 われ笑う、ゆえにわれあり

お茶の水女子大学哲学科のれっきとした「哲学者」である土屋先生の本。

さすがに哲学者の著者である。思いっきり何も考えずに笑える。
日常のどうでもいい瑣末なことを“しつこく”律儀に考えるあたりが、哲学者だ。
そして、その瑣末なことをまじめに下らなく書き綴ってくれたのが本書である。
しかし、これを読むと「仕事場におけるユーモア感覚」を身につけてくれる。(もちろん、そのまま実行し、呆れかえられるというオチもある。)

独特な言い回しが昔の北杜夫を思い出させるが、さらに洗練されてもっと「くだらなく」なっている。
ここが読者の好き嫌いが分かれる点だろう。

ただし、以上のことは文章の表現上のことであり、そのような洗練された「くだらなさ」を用いて、読者を「笑わせる」文章にして書くことは、それはそれで高度なテクニックと思考回路を要する。

最近では、この手法を僕は自分の講演スタイルにも応用し、重宝しています。

頑張れ!土屋先生!! (土屋先生のシリーズは全て、笑えます。ただし、先生の哲学の論文が笑えるかどうかは不明です。読んだことがないので。)
49 サラリーマン イヤな奴とつきあう法

いやはや、身につまされたり、うなずいたりです。
読んでいて、うんうん、こういう人ってどこの職場に行っても必ず一人はいるよな、と思ったり、げ~~! これって俺のこと? と思ったり。

イヤな奴(自分を含めて)と付き合うためには、それなりの処世術、心構えが必要だということを本書では教えてくれる。

やり方としては主に心理的処理方法の代表であるTA(トランザクショナル アナリスト)を使った方法や、コミュニケ―ション手法を上手に利用し、相手に(時には自分が)気づいてもらう、という方法がメインである。

具体的な事例や、チェックリスト、パターン分析などを多様していて面白い。

最終的には、イヤな奴というよりは自分のモノの見方を変えるというように、自分自身の啓発にも繋がる。

地雷を踏む前に、あなたたも読んでみませんか?

50 座右のゲーテ -壁に突き当たったとき開く本

『具体的に』人生を生きる方法を分かりやすく解説してくれている。
たしかに「壁に突き当たったとき開く本」だと思ったね。
「大きな仕事は分解して小さくしてから取り掛かれ」とか、「抽象的思考だけでなく、具体的に行動せよ」とかね。
些細なことかもしれないけれど、生き方を変えてくれる指南書になっている。
51 アタマにくる一言へのとっさの対応術

あ〜〜〜〜ぁ、足の引っ張り合いとかさ、派閥抗争とかね、じぇ〜〜〜じぇん、仕事の本質と関わらないことに、どうして、あ〜も時間をかけるかね。
言葉の罵り合い、人格攻撃。
心がすさむばかりだ。

そんな人間がやっている仕事つーもんはどんなもんなんだろうか?
そんな時に、こんな本が役に立つ(あんまり役立って欲しくないが)
52 落語的学問のすすめ〈PART2〉

さすがに落語家だ! 面白いネタを面白く話す。
それだけではない。「きちんと」内容が有るのだ。
古典芸能、話芸、コミュニケーション、メディアのことまで。
笑いながらも、きちんと「笑い」を考えさせてくれる。

関西大学での講義の様子を実況生中継風に記録した本。
53 7つの習慣―成功には原則があった!

本書は1990年に初版が出版されたときにセンセーションを巻き起こしており、以来1,000万部以上を売り上げ、ビジネス書として今でもベストセラーを続けている。
著者のスティーブン・コヴィーは、国際的に高い評価を受けるリーダーシップ研究の第一人者。

真に成功を果たすには個人としての有効性と職業としての有効性をバランス良く備えることが重要だと認識しており、それを反映して本書は、この2つの領域でより効果的に行動するための手引書となっている。
ここで引用される具体例では、ビジネス上の課題を題材にしたものと同じくらい家庭内における状況を数多く取り上げている。

同様に素晴らしい本として以下がある。

7つの習慣 最優先事項―「人生の選択」と時間の原則
54 成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

元アマゾンのバイヤーとして1万冊以上の本を読んできた著者が、その膨大なデータベースから選び出した『ビジネスに生かす名著30冊』。
いずれも歯ごたえ十分な本です。
この本もまたビジネス書の究極の名著です。
一体誰が、こんなに親切に1万冊の中から読むべき名著を教えてくれるでしょうか?
55 ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

1984年アメリカで発売以来、常にビジネス書のベストセラーの上位にランクされ、その発行部数累計は250万部を超えている。
全米の大手企業、ビジネススクールの多くで必読書とされ、数千に及ぶ企業や200以上の大学で採用されてきた。
企業小説として、最も優れた小説のひとつであろう。
56 オイラの法則!―とびきりの成功法則―「成功の書」完全収録CD付

成功の鍵を「目標設定」ただ一つにしぼり込み、その目標の発見方法をもって成功の秘訣とする…理論、物語、講議、実話、質問、CDという6つのアプローチによって、この秘訣が、より深く理解できる。
そして潜在記憶の明確化によって「自己認識」「目標設定」「自分の成功法則」が明らかになってくる…充実の一冊である。

この本は僕の中では結構、好きな本に分類されます。
57 コンタクト〈上巻〉
コンタクト〈下巻〉

科学の伝道師であるカール・セーガン博士(宇宙物理学)の小説。
地球外知的生命と初めてコンタクトした人類はどのようなことを考えるか、そもそもETとどうやってコミュニケーションを取るのか、という話を自身の仕事と経験と知識に結びつけて書いている。
これが小説としても、結構良い出来になっており、ラストは泣けます。
58 漂流教室 (3)

ご存知、楳図 かずお先生のSFロマンマンガ。
隔絶された地で、死の影と戦いながら懸命に生きる少年たちの愛と勇気。
明日なき人類の行く末を警告する。
これもまたラストシーンはマンガ史上に残るものだ。
59 松本人志のシネマ坊主
シネマ坊主2

自分でも映画を作るだけあって、辛口でしっかりとした映画批評になっている。
自分の感想と松本の感想を読み比べるのも面白い。
60 プロジェクトX リーダーたちの言葉

本書はNHKの人気番組「プロジェクトX」に登場したリーダーの言葉を厳選して収録したものである。

友の死を乗り越えて青函トンネル貫通に導いたトンネルマン、奇跡の心臓手術に挑んだ天才外科医など、多方面で活躍した計18人のリーダーを紹介している。
中高年の涙を誘ってやまない番組と同様、活字を通じても新たな感動を呼ぶ。
苦悩を隠し、純粋なまでにプロジェクトに打ち込むリーダーの生きざまに日本人の失ったものを見るがごとし。

思いはかなう――。
同番組が貫き通してきたテーマだ。
その手放しの純粋さに鼻白む向きもあるだろうが、こうした市井の人々の努力の上にこれまでの日本の繁栄があることを知る意味でも、一読の価値はありそうだ。



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