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2007/02/17
■今週のテーマは「治験がIRB(治験審査委員会)で却下されたら?」です。


るみ子の酒「病院のIRBで治験って審議されるけれどさ、審議した結果、却下されることもあるの?」

オチケン「もちろん有るよ。」

十条「どんな場合だろう?」

JOYママ「倫理的でないとか、創薬ボランティアへの苦痛が多すぎるとか、治験の意義が見られないとか。」


ぷか「それで、その治験は他の病院では実施されていることもあるんでしょ?」

カッコ亀井「そうだね。極端な話、倫理的でないと判断した病院のすぐ隣の病院で、その治験を実施していることもありえる。」



MT「誰が、倫理的でないと判断するの?」

ぽちりん「もちろん、その病院のIRBの委員の人たちよ。」

BECK「そうなると、そのIRB委員の人たちの人生観とか倫理観に左右されるわけ?」

ハレ〜「そのとおり。」

ヨネヤマ「だから、AというIRBでは倫理的にギリギリだと判断しても、BというIRBでは倫理的でないと判断されることもある。」

ちゃちゃ「それで、治験依頼者は納得する?」

黒丸「異議申し立てができる病院も有るけれど、そこまでしてその病院でやるかどうか・・・・・・・。」

フロリス「創薬ボランティアの立場で考えると、隣の病院では倫理的に問題があると言っている治験をこっちの病院でやっていて、そんな治験をやっていいの?と思わない?」

さら「そう思うかもしれないけれど、実際にはそういう情報は創薬ボランティアに届かない、という問題もあるわね。」

かずさ2「あとは、治験の説明を聞いて、創薬ボランティア自身が判断するしかない。」

みっちーK「IRBの責任は重いわね。」

ピース「IRBの他に倫理委員会を別に設置している病院もあるよ。」

フクちゃん「最近は特にゲノム研究とか遺伝子解析について倫理委員会で審議する病院が多いわ。」(ヒトゲノム・遺伝子解析に関する倫理審査委員会登録一覧




てぃん「治験依頼者が自らIRBへの申請を取り下げることもあるのかしら?」

澤田「そういう場合もある。」

かき氷「たとえばここに『富山大学附属病院 医薬品受託研究審査委員会』のホームページがあるけれど、審査事例が載っている。」

のの「確かに、ここには依頼者が自ら申請を取り下げた事例があるわね。」

トモチカ「病院のIRBから条件が出され、それが理由かどうかは定かではないけれど、申請を取り下げていることが多いね。」




ken2「倫理的な問題を中央IRBで審議し、個別の病院特有の事柄をそれぞれの病院のIRBで審議する、という方法もある。」

吉野川 みなみ「でも、それだと倫理的に駄目だとひとつのIRBで判断されたら、日本では治験ができないということにもなる可能性があるんじゃない?」

さりさり「時代が変われば倫理的に問題無いということもありえるし。」

ZOO(ズー)「国や宗教観という問題もある。」

ペイン「僕らの時代で、しかもこの日本で、これがベストと思える(事実でとないとしても)、そういう制度が今のIRBだから。」



アブラハム「もし、自分の家族がその病気、というIRB委員の人がいたら、それってどうなの?」

薬作り職人「あるいは、ある疾患の患者の会代表っていう人がIRB委員だとか。」

おきょう「公平な、中立的な判断が、それでできるか?という問題ね。」

へい太郎「でも、どんな人がいても人間である限り、中立で公平な判断なんて難しくない?」

「もちろん。だからなるべく不公平にならないように当該治験の関係者がIRBで審議・採決に参加しないようGCPで決められている。」

あんころ「結局、誰かがどこかで倫理的かどうかを判断せざるを得ないわけよ。」

Binobin「IRBの委員や倫理委員会の委員って難しいな。」



ゆうこ「治験の審査と裁判は全然、違うけれど、何かを判断する立場って、それは難しいわ。」

ムーミン「こんど日本でも裁判員制度が始まるから、いつあなたがそんな立場になるか分からないわよ。」


裁判員制度(さいばんいんせいど)

重大な刑事事件の裁判において、一般市民から選ばれた裁判員が裁判官とともに審理に参加し(原則として裁判官3人と裁判員6人の合議制)、被告人の有罪・無罪や量刑などを決める制度。

裁判員は、20歳以上の有権者のなかから「くじ」で選ばれる。

有権者であれば裁判員に選ばれる可能性があり、選ばれたとき、辞退できるのは特別な事情がある場合に限られる。

陪審員が裁判官から独立して有罪・無罪の評決をするアメリカの陪審制とは異なり、日本の裁判員制度では、裁判員と職業裁判官が一体となって審理にあたる。
このような制度は、ドイツやフランスで採用されている参審制に近い。

2004年に成立した「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」で、09年までに裁判員制度を導入すると定めている。


「参考になるサイト・・・法務省のあなたも栽培員



デーモン部長「とりあえず、わしはコーヒーの豆の判断でも。。。。」

2007/02/25
■今週のテーマは医薬品業界の『2010年問題』です。



アロウ「『団塊の世代』(だんかいのせだい)の皆様が定年退職される『2010年問題』とか『2007年問題』(今年だ!!)という言葉が有りますね。( 昭和22年-24年生まれの団塊の世代は約670万人!!)」

かりん「医薬品業界では、それとは別に『2010年問題』が有ると言われているわ。」

アーリータイムズブロックバスター(年間売り上げ10億ドル以上)と呼ばれる新薬の特許が切れて、代わりにジェネリック医薬品が出てくるんだよね。」

おかめ「新薬の開発は時間がかかるから、2010年以降に承認される新薬はある程度、予想ができるわ。」

通りすがりのお方「2010年まで、あと3年だから( 2007/02/24 現在)、今現在、フェーズ1にある治験薬がぎりぎり承認されるかどうかってところだ。」

りら「この医薬品業界の『2010年問題』は経済的にもダメージが大きいので、一般メディア、たとえばニューズウィークなんかでも特集されていたわよ。」



■ネットで見る医薬品業界の『2010年問題』

R25の医薬品業界の「2010年問題」って知ってる?

リアルコムの製薬企業の臨床開発におけるナレッジマネジメント

未来年表(←これは面白い! by ホーライ)

毎日就職ナビの業界徹底研究




なつきさんのお嬢さん「医療費抑制という観点(と自分が患者になった時の観点)では、薬が安くなるのは助かるけれどね。」

チビ姫「会社によっては今から特許切れを見越して(利益が減少することを見越して)、従業員や研究所の縮小を開始したところもあるから、大変なことなのよ。」

パチョレック池上「製薬会社も営利企業だからね。」



モニ太郎「でも、どうして、今、『2010年問題』なの?」

りんご姫「たとえば、製薬会社がひとつの薬に大きく依存していた(しすぎていた)、という考えもある。」

捨て猫「それにゲノム創薬という言葉が出てきて久しいけれど、新薬の開発が困難になってきた、ということもある。」

べのした「基礎研究が応用技術まで成長するのに時間がかかるしね。」

有馬街道「さらに薬の開発はそもそも時間がかかる。」

バカボン「新薬の開発にお金も時間もかかるという、いつもの問題が結局、『2010年問題』の根源なわけだ。」



小桑院「製薬企業では二つの『2010年問題』ということで大変?」

さくら「もちろん、業界としては一般的にそう言えるけれど、個々の企業になると、それはまた別問題じゃないかしら?」

博多小町「うん。例えばH2ブロッカー、PPI、スタチン系、SSRI・・・・・・それぞれが今までも、まずひとつの製薬会社が新薬を見出し、そのブレークスルーが製薬業界全体に広がったわけよね。」

カルシファー「それは確かにそうだけれど、だから?」

かぐや姫「今までも、ドルショック、石油ショック、それに黒船(ICH-GCP)来襲などの問題を背負いながらも、企業は自分たちの生き残り戦略に『 画期的新薬の開発』を掲げてきている。」

百年の孤独「多分、これからも多くの困難が個々の一企業人から業界全体に渡るまで有るとは思うけれど、希望もこめて、大丈夫だと思いたいね。 」

Atsu-4「それは製薬企業の願いというよりも、人類の健康への願いでもあるわけだ。」

まきろん「その願いをかなえるためには、どうしたらいいのだろう?」

フラワー「他力本願?自力本願?」

デーモン部長「少なくともワシらは他力本願というわけにはいかないな。」
2007/03/4

■今週のテーマは「あなたも治験のプロジェクトリーダー」です。



ヨ−イチ「今日は、みなさんがプロジェクトリーダーになって、模擬的に治験の推進計画を立ててもらう研修です。」

まひな「模擬的にって言っても、そもそもこの会社がバーチャルだけどね。」(そのとおり! by ホーライ)


トトロ「今回の模擬プロジェクトは片頭痛が対象となります。」

ゆーり「治験薬はトリプタン系で点鼻液、治験薬コード番号『HORAI-22noTANE』です。これまでの薬剤よりも、即効性があり、悪心、嘔吐、倦怠感、めまい、眠気などの副作用が軽減されているという設定です。」(この物語はフィクションです。)

みかん「みなさんに検討してもらうのは、フェーズ3で対照薬は市販されているXXX。ダブルブラインド試験よ。」

港野陽子「その他の詳細は別紙(下記)を参照してください。」

デーモン部長「おいおい、ちょっと聞きたいんだけどさ、『マイクロドーズ』って何?」

キャサリン立川「それはあとでね。」


『HORAI-22noTANE』の治験デザイン

・ダブルブラインドランダム試験

・Phase-III

・目標症例数:治験薬で200例。対照薬で200例。合計400例

・施設数:40施設

・治験期間:2007年9月〜2008年3月

・申請予定:2008年9月

・モニター数:8人



パピヨン750「まず、おおまかな計画を立てましょう。」

ぼつ「治験の開始から逆算してみよう。最初の創薬ボランティアが治験に登録されるFPI(First Patient In)が9月ということは施設との契約は8月、IRBは少なくとも7月に審議結果が出る。」

のん「となると、IRBへの申請が6月。」

薬師寺「うむ。治験責任医師とのプロトコルの合意が5月。」

ヨコタテ「施設の調査、選定は4月までには終了だね。」

織姫「すると、調査の開始は3月からだから、もう速攻で始めないといけなわいね。」

みたらし大福「モニターが8人だから、ひとりあたり5施設か。まぁまぁの数だ。」

なつき「そうね、多分、これでいけるわね。」

やまちゃん「ちなみに治験届は契約の2週間前に提出だから、まぁ、7月中に提出しておけばいいわね。」

デーモン部長「あのさ、ちょっと聞きたいんだけどさ、『マイクロドーズ』って何?」

キャサリン立川「それはあとでね。」




ゆみぴー「じゃ、今度は終わりのほうを決めていきましょう。」

やなか爺「2008年の3月に最後の創薬ボランティアの最終検査が終了するLPO(Last Patient Out)で、その6ヵ月後(2008年9月)には申請というのは、ちょっと厳しいかも。」

翡翠「ここは、きっちりと計画を練っておきましょう。」

ひで「9月に申請ということは6月、遅くとも7月にはフェーズIIIの治験の総括報告書(FSR)が終了しているってこと。」


くも「6月にFSRを書き終えるためには・・・解析報告書が5月。」

ピクミン「キーオープンが4月、データ固定が3月。」

ドンドン「え!? LPO、即、データ固定?!」

秘密研究員「それはいくらなんでも無理だ。」



メタルナイト「じゃ、今度はLPOから考えていきましょう。」

よっきゅん「LPOが3月・・・SDVの終了は4月として、症例検討会を5月、データ固定を6月。解析をやってFSRが7月にはできあがる。」

ブライアン成田「ざっくりとでは、こんなものかな。」



ふじおねえ「もう少し具体的な日数は、あとでつめるということで、次に症例の登録予定を考えてみましょう。」

震電「400例を7ヶ月だから、1ヶ月平均で・・・・・・・57例。って、大変じゃない? あ、施設数は40だから1施設あたりに直すと2例弱か。いけるかな。」

kaizer11「まぁ、そうそう計算通りにいかないのが世の常だから、これはあとで詳細に検討しましょう。」

プリンセス・オーロラ「じゃ、ここまでのことを以下にまとめたので、見ておいて。」

デーモン部長「え〜〜〜っと、ちょっと聞きたいんだけどさ、『マイクロドーズ』って何?」

キャサリン立川「それはあとでね。」



施設の調査・選定の開始・・・2007年3月

施設の調査・選定の終了・・・2007年4月

施設IRBへの申請・・・・・2007年6月

治験届・・・・・・・・・・・2007年7月

施設との契約・・・・・・・・2007年8月

FPI・・・・・・・・・・・2007年9月

登録ペース・・・・・・・・・1.4人/月/施設

LPO・・・・・・・・・・・2008年3月

SDV終了・・・・・・・・・2008年4月

症例検討会・・・・・・・・・2008年5月

データ固定・・・・・・・・・2008年6月

FSR作成終了・・・・・・・2008年7月

申請・・・・・・・・・・・・2008年9月




しまうま「次回は、さらに詳細を検討しましょう。特に他部門との関係を含めてね。」

デーさん「そりゃそうだ。臨床開発部門だけでは、治験は進まない。」


ルーシー「ところで、最近、耳にする『マイクロドーズ』って何?」

ルパン三世「それはね、これを読むといいよ。」
    ↓

●マイクロドーズ臨床試験理論と実戦


2007/03/11
■今週のテーマは「あなたも治験のプロジェクトリーダー(その2):不測の事態に対応する」です。


先週の続きで「治験のプロジェクト管理を模擬研修している」ところです。


こさめ「治験の進捗で関連する部署としてはまず薬事部かしら。」

スナフキン「治験届の提出をお願いしているからね(当社の場合)。」

くりこ「監査も治験届を出したあとにやりたいと言っていたわ(当社の場合。以下、同じ)。」

大黒治験薬の準備も早くから製造部門と協力してやらないとダメだ。」

社長秘書「今回はダブルブラインドでやるから、治験薬の割付けの予定もいれておかないとね。」


るみ子の酒「はい、ここで、製造部門から緊急の連絡が入ったという想定です。」

オチケン「え〜〜!?そんなのもあり?」

十条「急に治験薬の製造が2ヶ月遅れることが分かった。」

JOYママ「一体、どうしたの?」

ぷか「先日の水害で原料の調達が間に合わない・・・・・という想定らしいわ。」(実際に、僕は似たような経験をした。 by ホーライ)


カッコ亀井「どうする?ここは思案のしどころだ。」

MT「そのまま予定を2ヶ月遅れにするのでは芸が無い、と言うか、能が無いわね。」

ぽちりん「たとえ2ヶ月遅れで始まったとしても、終わりは予定どおりにする必要があるのよ。」

BECK「じゃ、どこで調節できるかを検討してみようか。」



ハレ〜「まず、施設の選定、契約は予定通りに勧める、のはいいよね。」

ヨネヤマ「うん、契約してから、しばらく治験薬が来ないことは、関係者に伝えておこう。」

ちゃちゃ「当初の予定では、治験薬の交付は2007年の8月で、FPI(First Patient In:最初の創薬ボランティアが治験に参加した日)が9月。」

黒丸「その8月が10月になってしまうわけだ。」

フロリス「そうなると、FPIは11月?」

さら「そんなことはないわ。既に施設との契約は済んでいるから、治験薬の交付までの間にCRCや治験責任医師・治験分担医師の皆さんに、予め創薬ボランティアになりそうな患者さんを選んでおいてもらいましょうよ。」

かずさ2号「そうだ。そすれば治験薬の交付、即、創薬ボランティアの参加なら、10月にFPIが可能だ。」



みっちーK「10月からなら、まず、ここで1ヶ月の短縮ね。」

ピース「あと1ヶ月の短縮は可能かしら?」

フクちゃん「単純計算でいくと、400例の登録を6ヶ月ということよ。」

てぃん「1ヶ月に70人弱。70人として、40施設だから、1施設、1ヶ月に2人だわ。」

澤田「また、別のアクシデントが起こってもいいように、考えておくと、1ヶ月に3人を目標にするといいよ。」

かき氷「どう?できそう?」



のの「はい、では、ここで競合品の開発状況です。」

トモチカ「あら、研修中に色んな情報が時間を追って出てくるあたり、とてもリアルな想定でいいわね。」


ken2「で、競合品は、今、いくつあるの?」

吉野川 みなみ「3品目ある、という想定よ。」

さりさり「そのうち、最もライバルになりそうなのがXX会社のWWWという治験薬。」

ZOO(ズー) 「僕たちよりも3ヶ月先行して、治験を開始している。」

ペイン「だから、僕たちがFPIを予定している頃には、そのWWWの治験が真っ盛りで、こちらに創薬ボランティアが参加してくれる(と言うか、正確に言うと、治験責任医師や治験分担医師がこちらを紹介してくれる)か、危うい状況、というわけね。」

アブラハム「どうする?」

薬作り職人WWWと『HORAI-22noTANE』の徹底的な区別化をして、それを治験責任医師や治験分担医師にアピールしましょう。」

おきょう「そのために必要なのは、『HORAI-22noTANE』をどれだけモニターが愛せるか、ということよね。」

へい太郎「そうだね。自分が信じていない治験薬を他人にアピールなんてできない。」

「絶対に、この治験薬を世の中に出すんだ、という気迫がないと、治験責任医師や治験分担医師に熱意が伝わらないからね。」



*みなさん、自分が担当している治験薬を愛していますか? 好きですか? いい治験薬だと思っていますか?

*あるいは、自分の今の仕事を愛してやまないですか?

*胸に手を当てて考えてみましょう。



あんころ「その上で、他社の競合する治験薬との区別化をはかりましょう。」

Binobin「区別化するためには、競合品のデータが必要だけど?」

ゆうこ「それは、治験責任医師や治験分担医師、CRCからの評判でもいいと思うわ。」

ムーミン「じゃ、その情報収集のタイミングも予定に加えておきましょう。」

アロウ「モニターって、いろんなことができないといけないんだね。」(はい、そうなんです。 by ホーライ)

2007/03/18

■今週のテーマは「あなたも治験のプロジェクトリーダー(その3):問題が山積みの治験」です。


かりん「ちょっとタイミングが前後してしまうけれど、CRFのデザインについてはDMと臨床とで十分に話し合った上で決定するといいわよね。」

アーリータイムズ「CRFのどの欄にはどのようなデータが入力可能で、どういったデータは入力できない、とかもね。」

おかめ「総括報告書も書けるところから書いておきましょう。」

通りすがりのお方「当社は総括報告書のテンプレートがあるから便利だ。」



りら「CROの利用の予定は組み込まなくてもいい?」

なつきさんのお嬢さん「予算がどうなっているかね。」

チビ姫「はい、これが今回のプロジェクトの予算。」

パチョレック池上「う〜〜〜ん、CROに委託するのは、ちょっと厳しいかも。」

モニ太郎「今後、登録ベースが予定の7割を切ったら施設の追加も考えられるから、今はひとりあたり施設の数が5施設だけど、これが7施設を超えたら、CROに委託するか、社内の人間でやりくりする、ということだけでも決めておきましょう。」

りんご姫「・・・・・・と言うことは、モニターは8人だから8*7=56なので、施設を追加して57施設以上になったら、ということね。」

捨て猫「そういうこと。」

べのした「そうならないためにも施設の選定はしっかりとやらないとね。」

有馬街道「施設の選定要件では、CRCを採用しているのが最低条件にしてある。」



バカボン「しかし、全部で400症例ということはですよ、ひとり当たり50症例のCRFをSDVですよ。ちょっと多くない?」

小桑院「だから、データは必要最低限しか記載できなようにCRFは設計してある。」

さくら「それにしても、きっと、治験の最後のほうではSDVが詰まってくるから、絶対に応援が必要だと思う。」

博多小町「それも、今のうちに、他のプロジェクトのリーダーに話をしておこう。」


カルシファー「ところで、今回のCRFは当然、複写式よね?」

かぐや姫「それはもう当社の基本路線だからね。」

百年の孤独「今回は短期的投与(1回投与で判定)なので、複写式にするメリットがあまりないけれどね。」

Atsu-4「そうなると、データの訂正はDCF(Data Correction Form)を使うんだ。」

まきろん「そう、それもいつものとおり。」


フラワー 「これは想定研修だから、思い切ってEDC(Electric Data Capture)にしてみるっていうのもいい。」

ヨ−イチ「ひとり当たり50症例っていうことを考えると、それもいいかも。」

まひな「でも、施設の了解を得るのが大変なんだよね。」

トトロ「予算もかかるし。。。。

ゆーり「それは人件費との兼ね合いだからね。」

みかん「EDCのシステムも乱立しているし。」

港野陽子「施設側には不評だし。。。。」


パピヨン750「そうこうしているうちに、ある施設のIRBでこの治験が却下されました。」

ぼつ「あら、なんでもありの研修なのね。」

のん「ええ、それが研修のいいところです。」
2007/03/25
■今週のテーマは「あなたも治験のプロジェクトリーダー(その4):問題は重なる時には重なるの法則」です。


(先週からの続きです。)


パピヨン750「そうこうしているうちに、ある施設のIRBでこの治験が却下されました。」

ぼつ「あれ〜〜! なんでもありの研修なんですね。」

のん「ええ、それが研修のいいところです。」

薬師寺「ついで、と言っては何ですが、治験薬の副作用らしいショック症状で創薬ボランティアが入院したという情報が、今、ファックスで入りました。」

ヨコタテ「さらに、追い討ちをかけるように、ある施設で創薬ボランティアに出す治験薬を間違えて出した、という電話がありました。」

織姫「やれやれだわ。問題が起こる時って、本当に重なるのよね。」(問題は重なる時には重なるの法則 by ホーライ)

みたらし大福「どうする?」

なつき「まず、ここまでの問題を整理してみましょう。」




1)ある施設のIRBでこの治験が却下された

2)治験薬の副作用らしいショック症状で創薬ボランティアが入院した

3)ある施設で創薬ボランティアに出す治験薬を間違えて出した

4)治験薬服用後の観察期間中に、ある創薬ボランティアで乳がんが発見された

5)有力な治験責任医師が当社のモニターのせいで、この治験から降りると言い出した




やまちゃん「あら?いつのまにか問題が増えているわよ。」(はい、研修ですから。by ホーライ)

ゆみぴー「じゃ、いつものように、これらの問題にプライオリティ(優先順位)をつけていきましょう。」

やなか爺「緊急度で言うと・・・・まず、なんと言っても、SAE(Serious Adverse Event:重篤な有害事象)の2)の創薬ボランティアの状況把握だ。」

翡翠「そうね。これはただちに、今すぐ、電話で状況を聞き、可能な限り早く・・・できたら今日中に施設を訪問して、医師から情報を集めましょう。」

ICHガイドライン『治験中に得られる安全性情報の取り扱いについて』 参照



ひで「次は、3)の治験薬を間違えて出した、ということだね。どう間違えたんだろう?」

くも「134組の1番の患者さんに、134組の2番の治験薬を出した、ということらしい。」

ピクミン「となると、治験薬の『HORAI-22noTANE』と対照薬の『XXX』が逆に出されたということだ。」

ドンドン「うん。どっちがどちらの薬かまだ分からないけれどね。」

秘密研究員「まず、施設に電話して、その薬を創薬ボランティアが服用したかどうかを直ちに確認してもらいましょう。」

メタルナイト「もし、服用していたら、134組の1番の創薬ボランティアは、ここで治験を中止だ。」

よっきゅん「その方に、有害事象が発生していないかの確認もね。」

ブライアン成田「データの取り扱いは?」

ふじおねえ「それは、プロトコルと解析計画書に記載されているとおり、FAS(Full Analysis Set)には入れるけれど、当然、PPSからは除外だわ」。」

ICHガイドライン『臨床試験のための統計的原』参照



震電「134組の2番の創薬ボランティアはどうなる?治験薬が不足するけれど……。」

kaizer11「134組の2番の創薬ボランティアが既に登録されているなら、服用前に中止。登録されていないなら、次の創薬ボランティア候補の方には134組の3番に入ってもらおう。」

プリンセス・オーロラ「この経緯もしっかりと記録しておかないと。あとで絶対に詳しく調べられるわ。」



しまうま「では、次に解決する問題はどれ?」

デーさん「4)の乳がんが発見された創薬ボランティアの情報把握だ。」

ルーシー「そうね。このプロトコルによれば治験薬服用後の観察期間に発現したSAEも、当然、SAE扱い、となっているわ。」

ルパン三世「乳がんの発見はSAEでいいんだね?」

こさめ「それは治験責任医師の判断によるけれど、治験依頼者として当社は「悪性腫瘍の発見」はSAEとして取り扱うことがSOPで決められているわ。」

スナフキン「ただ、発見された乳がんの大きさなどの情報から、治験薬を服用前から有ったと推測されるいうことなら、合併症だ。」

くりこ「そうなると、除外基準に抵触する、ということだわね。」

大黒「そうなるな。いずれにしても、まずは、情報収集に努めよう。」



社長秘書「残りの2つだけど、やっぱり、IRBで却下されたことかしら。」

るみ子の酒「そうね。何故、却下されのかしら?」

オチケン「理由は・・・・『本治験薬の開発意義が見出されない』ということらしい。」

十条「なお、『本結果に対する異議申し立てがある場合は1ヶ月以内にIRB事務局に申し出ること』とのことです。」

JOYママ「何故、開発意義が見出されないと主張するのか、もう少し詳細な理由が知りたいわ。」

ぷか「そうね。それと、この施設の治験責任医師の意見も聞きたい。」

カッコ亀井「じゃ、その2つの情報を集めましょう。」

MT「で、どうするの?」

ぽちりん「この施設ではどれ位の創薬ボランティアの登録が見込まれるの?」

BECK「事前調査では12例前後らしい。」

ハレ〜「これまた、微妙な……。」

ヨネヤマ「ここのIRBが過去にも似たケースで申請却下したことがあるか、という情報も欲しいね。」

ちゃちゃ「それらの情報を集めて、IRBに再申請して承認される確率が80%以上なら、再申請、ということでいこう。」



黒丸「はい、では、最後の問題と。これはどうなの?」

フロリス「まず、どういう事情で治験責任医師がこの治験から降りると言い出したのか、あるいは怒り出したのか、ということよね。」

さら「それと、さっきの例と同じだけど、何例の創薬ボランティアの登録が予測されるのか。」

かずさ2号「この医師の学会等での影響力もね。」

みっちーK「この問題がプライオリティとしては一番、低いとは言え、問題がこじれる前に、早急にやりましょう。」

ピース「うん。こういう問題を解決するのが上手い人が社内にいると、強い戦力になる。」

フクちゃんデーモン部長だ!
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