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富士通WEB MART
2005年8月6日

デーモン山田「今日は、今年の新入社員であるラディッツ赤木君と中間面談だな。」

ラディッツ赤木「宜しくお願いします。」

デーモン山田「え〜〜と、今年の上半期のきみの中間目標は何だったの?」

ラディッツ赤木「もちろん、モニターとしてのスキルと自覚を早く身につけることです。」

デーモン山田「ほほ〜〜。普通はモニターとしての“スキル”というのはよく聞くけど、“自覚”はあまり聞かないな。でも、そういう意識を持つこと自体が立派だぞ。で、自覚症状はどう?」

ラディッツ赤木「自覚症状って。。。まぁ、自覚症状は有ります。たとえば医局の前で1時間位なら立って待っていることが苦痛ではなくなりました。」

デーモン山田「それまた、たいした自覚症状だ。」

ラディッツ赤木「ポケットにTOEIC問題集を入れているんです。待ち時間にイデオムを200個覚えることを目標にしています。」

デーモン山田「う〜〜ん、大丈夫か?そんなに立派で? 今、苦しくないかい? 」

ラディッツ赤木「苦しいことは苦しいですが、それは将来、役立つと思って頑張っています。」

デーモン山田「なるほどね。。。もし、その“将来”ってやつが来なかったとしたらどうする?」

ラディッツ赤木「はぁ? どういうことですか?」

デーモン山田「たとえば、余命があと1年だとしたら。たとえば、原爆がたったいま、頭上で炸裂したら。たとえば、今日の帰宅途中で電車が脱線転覆したら、今の生き方を後悔しないかな?」

ラディッツ赤木「うっ!……そうですね。どうだろう……。」

デーモン山田「“未来”なんぞという不確定なものの“夢”を追うことで、今、この瞬間の“自分”を殺していないかい?」

ラディッツ赤木「自分を殺しているですか?」

デーモン山田「そうじゃ。今、この瞬間を充実した生活にしているかい?」

ラディッツ赤木「なるほど、そういう意味ですか。」

デーモン山田「結局、人間はこの“今”という瞬間にしか生きることができない。もちろん、その延長に未来が有るし、因果関係も有るだろう。でも、その未来の夢っちゅうやつを実現することに対して、今を“犠牲”にしてはいかんぞ。」

ラディッツ赤木「はぁ〜。説教くさくなってきましたね。」(『年寄りの話はなぜ長いのか』東洋経済新報社 高田 明和 (著)

デーモン山田「モニターとして、まだまだひよっこのきみだが、それなりに充実した生活をしていれば、今年の上半期はOKだ。」

ラディッツ赤木「OKって?」

デーモン山田「あれ?知らないの? この会社では、各自の生活の充実度に応じてボーナスが出るんだよ。それも、自己申告でいいんだぞ。」(知らなかった。。。。by ホーライ)

ラディッツ赤木「ということは、充実していないと、ボーナスを沢山出してくれて、充実しなさいってことですか?」

デーモン山田「まさか! お金で“毎日の充実”が買えるか?」

ラディッツ赤木「いえ。」

デーモン山田「じゃろ?もちろん“成果主義”で、充実度が高いほど、ボーナスが出るのだ。」

ラディッツ赤木「なるほど。だから、デーモン部長は、今を充実させるために、今も豆を挽いているんですね。」(なるほど・・・by ホーライ)
2005年8月14日
●今週のテーマは『治験届(初回)』です。


捨て猫「“HORAI-E4041”の治験届はどうなった?」

べのした「昨日、照会事項が届いたわ。」

有馬街道「どんな照会事項だったの?」

バカボン「“HORAI-E4041”の安全性に関するデータについて追加事項を求められた。海外での治験で肝機能の低下が発生して、それがもとで投与方法を1日3回から1日2回にしたでしょ?」

小桑院「ええ。1日2回の200mgまでなら、長期投与試験でも肝機能障害は発生しなかったので、予定される用量を変更したわね。」

さくら「そう、その経緯について、より詳しいデータの提示を求められたわ。」

博多小町「今、我が社に全てのデータが有るの?それとも導入元のイーラホ・カンパニーから取り寄せないといけない?」

カルシファー「要求されたのは、海外での1日3回、300mg投与時のADMEと副作用発生時の処置と経過の一覧表。データとしては日本も有るけれど、要求されたような形でまとめたものが無いわ」

かぐや姫「じゃ、さっそくイーラホ・カンパニーに要求しなくちゃ。」

百年の孤独「ええ、昨日、すぐにメールで向こうの担当者にメールで連絡しました。そしたら、そのような一覧表は無いから、そっちで作ってくれだって。」

Atsu-4「それは大変だ。」

まきろん「それにね、もし、一覧表ができたら英訳して送ってくれだって。向こうでも、当局に提出する前に確認したいと言ってた。」

フラワー 「そうなると、9月1日から治験スタートは難しいわね。」

ヨ−イチ「向こうはバカンスだし。。。」

まひな「やれやれね。そうするとクリニックでのIRBも延期?」

トトロ「そう。8月20日に予定していたけれど、とても無理。」

ゆーり「となると、“HORAI-E4041”の治験開始はいつくらいになる?」

みかん「そうね……。まず、データの一覧表をこちらで作るのに3日、それを英訳も同時に進める必要があるわ。できあがった英訳を導入元のイーラホ・カンパニーに送り、向こうの承認がおりるまで、多分、最低でも1週間はかかるわね。」

港野陽子「先方の確認を早くやるようにプッシュできるの?」

パピヨン750「もちろん、プッシュするけれど、いつものように遅れると思うわ。」

ぼつ「じゃ、英訳を送ったら、すぐにテレビ会議を設定して、先方の責任者に直接交渉しましょう。」

のん「それだけでも、8月末になるわね。それから、また当局に回答書を提出して、了解が得られるまでに時間がかかり……クリニックのIRBは9月に入ってからかな。」

薬師寺「問題は、この遅れをどこでカバーするかですね。火の元、ヨーシ!タッタッタッタ・・・」

ヨコタテ「単回投与試験が終わったら、そのデータをまとめて、安全性を確認し、次の連続投与に行く。このあいだを短縮するしかないな。」

織姫「そうね。じゃ、今からデータ入力と解析を外注しましょう。そこで浮いてきた私たちの時間をほかの準備にまわして、なんとか予定どおり、11月には連続投与をスタートできるようにしないとね。」

デーモン部長「外注先なら、わしがいいところを知っているぞ。最近できた会社ではりきっているから、きっと早くやってくれると思うな。それに値段も交渉次第だ。」

みたらし大福「かなり急いで仕事をしてもらわないといけないから、費用が『特急料金』になるかもね。」

なつき「その外注先も、まず調査しないといけない。」

やまちゃん「じゃ、早速、予定を組みなおして、ガントチャートにしてみるわ。そしたら、どこがクリティカルパスになるか分かるでしょ。」

ゆみぴー「うん、そのほうがアイディアも出易い。」

やなか爺「よし、みんなで手分けしてやろうか。」

デーモン部長「わしは、まずみんなのコーヒーを入れることから、と。」

翡翠「デーモン部長、とびっきり旨いコーヒーをお願いしますよ。それに残業食は出前のお寿司をお願いしますね。」

デーモン部長「ほいきたチョーさん、まってたホイ!」(このフレーズを知っている人は40代以上かな?byホーライ)
2005年8月21日
りんご姫「先週の続きになりますけど、どうでした? どこがボトルネックになっていて、どこをクリアすれば、連続投与が予定通り11月に開始できそうですか?」

モニ太郎「まず第一にCRFを速やかにフィックスさせる必要があるね。それがつまずくと、あとの仕事が全て、押せ押せになってしまう。」

ひで「Phase-Iの単回投与試験ですから、ここは割とすんなり行くんじゃないですか?」

くも「それが、そうでもないんだよね。もちろん、Phase-II以降に比べれば楽なほうだけど。」

ピクミン「ただ、1回の投与で終了だからいっきにSDVをして、フィックスできるから、SDVさえしっかりやれば、まぁなんとかなるでしょう。」

ドンドン「次に、そのデータの入力と解析。そして、その結果のまとめ。このまとめの作成が最も時間がかかる。」

秘密研究員「Phase−IIに進めるかどうかの判断を下せるだけの情報をすっきりと分かり易くまとめる必要がある。」

メタルナイト「ポイントはそこだ。この作業はDM、統計解析、メディカルライティング、臨床チームがどれだけ連携して、協力しあっているかが分かる試金石となる。」

よっきゅん「はい、そこでこのスケジュール表をみてください。このスケジュールで仕事をこなせれば、当初の予定通り11月から連続投与試験が開始できます。」

ブライアン成田「最も重要なポイントは、速報として治験総括報告書の簡易版テンプレートを事前に用意し、データを入力したら、あらかじめ必要な表やグラフができるようにシステムを組んであることです。」

ふじおねえ「そのシステムのバリデーションは?」

震電「今、ダミーのデータを入力して確認しています。今週中には結果が出て、もしバグがあるようなら、来週中には直す予定。」

kaizer11「で、完成したチャプターから、臨床の人たちにも内容を確認してもらい、問題がなければそれをすぐに英訳します。」

プリンセス・オーロラ「このあたりは、ほとんど同時並行に仕事が進むところね。ここでつまずいた時のことは想定してあるの?」

しまうま「ええ。このスケジュールは、全て予備日として2日間がとってあります。もし、うまく行けば予定の2週間前に終り、最悪でも予定の2日前に終わるようになっています。」

デーさん「このスケジュールを皆さんのPCからもリアルタイムに確認できるようになっていますので、随時、自分たちの仕事の進捗状態を確認してください。」

ルーシー「あ!そうそう。自分たちの分担された仕事が終わったら、スケジュール表にチェックを入力してね。すると、自動的に終了期日が予測されて、青い線で表示されるから。」

ルパン三世「もし、その線が黄色になったら予備日まで仕事が伸びてしまうことを示していて、赤い線になったら、予備日を越えてしまうという予測だ。だから、赤い線が出たら、全員でバックアップ体制をとることになります。」

こさめ「すると、10月は、このプロジェクトが最優先事項になるわけね。」

スナフキン「そういうこと。他のプロジェクトの仕事量を今から調整しておいてください。」

くりこ「11月に入ったら、かなり余裕がでると思うから、みんな適当に休んでね。」

デーモン部長「うん。そろそろ冬支度もあるしな。」

ラディッツ赤木「本日の最高気温は35度ですけど。。。」(暑い! by ホーライ)
2005年8月21日
●今週のテーマは「IRB(治験審査委員会)」です。


大黒「施設のIRB結果はどうだった?」

社長秘書「2,3の回答要求事項が有りました。」

るみ子の酒「どんなのが質問にあがったの?スケジュールに影響しそう?」

オチケン「質問は検査の設定根拠が主なものでした。その中で一番、スケジュールに影響しそうな質問が『薬物動態の検査』かな。」

十条「え!? 薬物動態の検査で何が問題となるの?」

JOYママ「採血の回数と採血量の合計が多すぎるのではないか、ということなんです。」

ぷか「そうなの? そんなに多いの?」

カッコ亀井「え〜〜と、そうですね。通常の日本でのPhase-Iとしては多いかも。でも、今回、我が社が頼もうとしている治験は、海外のデータとの比較もあるわけで、そのために、海外で実施されたPhase-Iと同じ試験方法を取ったのでした。」

MT「それで、通常なら2日間で100〜200mlの採血のところを、今回は2日間で500ml近く採血することになっています。」

ぽちりん「海外ではそれで通っているんでしょ?」

BECK「ええ、でも、海外と日本人では基礎体力が違うから、という指摘も有りました。」

ハレ〜「で、どうするの?」

ヨネヤマ「まず、第一に、この試験は後に行われるブリッジング試験のためにも必要な日本人における薬物の動態試験であることを強く主張する。」

ちゃちゃ「でも、倫理的にというか、ボランティアの安全性はどうすのか、ということよね。」

黒丸「はい、それで、導入元のイーラホ・カンパニーの臨床薬理を担当しているドクターと相談して、できる限り採血ポイントを減らせないかを検討してもらっています。」

フロリス「できたら、2日間の採血量を『献血』でも採用されている400ml以内に押えることができれば、安全性を確保できると思うのよ。」

さら「なるほど、400mlの献血か。それは1つの基準になるわね。」

かずさ2号「今回、薬物の動態試験用とその他の臨床検査項目と合わせて1回20mlで、2日間に25回採血する予定だった。これだと2日間に500ml。それで、20回以下に採血ポイントを減らしてもうようお願いしているんだ。」

みっちーK「それと合わせて、事前と治験後の検査で貧血の検査も基準を通常よりも厳しくすることにしたわ。」

モニ太郎「お〜い、みんな、OKだ。イーラホ・カンパニーの臨床薬理を担当しているドクターから、今、メールで返事がきたよ。」

りんご姫「このポイントで測定してもらえば、欧米人と日本人との薬物体内動態について比較検討できるだろうっていうことよ。」

捨て猫「採血回数は、全部で18回になったわ。投与初日の検査回数は変わらないけれど、二日目にかなり、採血回数を減らしてきているわね。合計で360ml。これなら400ml献血の事例もあるし、安全性ついては問題無いと思うわ。」

べのした「IRBから質問されたその他のことは大丈夫かしら?」

有馬街道「あとは、細胞診の結果を本人に知らせるのかどうか、ということが問題になっていたね。それと、それが本当に必要な検査なのかどうかということ、だった。」

バカボン「うむ。これは悪性の腫瘍が無いことを確認するためにやる検査で、万が一を想定しているという点を強調すべきじゃないかな。」

小桑院「でも、普段は、あまりやっていないからね。」

さくら「そうかもしれないけれど、今後は主流になるかもしれないわ。」

博多小町「で、どうするの?」

カルシファー「結局は、ボランティアの皆さんの安全性を確保するために実施する検査であるという主張に変化は無いの。ただ、その結果を本人に知らせるべきかどうかは、事前の説明で本人が知らせて欲しいという場合にだけ知らせることにしたわ。」

かぐや姫「もし、スクリーニング検査で治験の参加を取りやめることになったら、ボランティアの方に理由を説明しないといけないんじゃないの?」

百年の孤独「これは、我が社の治験検討委員会でも何回か、問題になったことがありますね。HIVの検査を実施する場合、その結果をどうするかとかですね。」

Atsu-4「こちらとしては、検査結果でさらに他の病院で精密検査をしたほうがいいと思う場合は、それを推奨するけれど、最終的には本人の意思に任せる、といのが、基本的スタンスだ。」

まきろん「いずれにしても、事前に十分に説明し、それを納得してもらうということだね。」

フラワー 「そういうことだわね。それで、と。結局、今回のIRBの結果は予定には影響しないのかしら?」

ヨ−イチ「いえ、影響します。まず、これでもう一度、施設のIRBで再度審議してもらいます。その結果を待っての、治験開始ですから、1週間の遅れが生じることは避けられません。」

まひな「それは、どこで吸収するの?」

トトロ「SDVで2日、データ入力で1日、治験総括報告書のチェックで1日、次の治験実施計画書作成に1日の短縮をすることになりました。」

ゆーり「最新の予定は、いつものとおり、イントラネットに載せてあるから、確認しておいてください。」

デーモン部長「わしの最新レシピもイントラに載せてあるから、見ておくれ。」

ラディッツ赤木「デーモン部長、あのレシピは一人で検討しているんですか?」

デーモン部長「いや、IRDにも検討してもらっている。」

ラディッツ赤木「IRD?」

デーモン部長「 Institutional Review board for Demonだ。」(何を検討してもらっているんだろう? byホーライ)
2005年8月21日
チビ姫さん「大変!」

パチョレック池上「どうした?」

チビ姫さん「先週まで検討していたPhase-Iの治験薬“HORAI-E4041”だけどね、海外のPhase-IIで肝機能障害が発生したので、用量を減らしたわよね。」

パチョレック池上「うん。それで安全性に問題が無いということで、長期投与試験の結果もそれを支持するデータだった。」

チビ姫さん「ところが、先々月、海外で販売承認が降り、一斉に一般診療で使われ始めたら、やっぱり、肝機能障害が出たらしいわ。そのうちの一例は肝機能不全にまでいったの。」

パチョレック池上「シリアスだね。」

みかん「日本での開発はどうなるの?」

港野陽子「それが、今回のテーマよ。」

パピヨン750「海外では、警告文を出して、肝機能検査を義務付けて、販売はしばらく続けるそうだわ。」

ぼつ「OK、じゅ緊急会議だ。みんなを呼んで。」

----------------------

のん「みんな、集まったわね。」

薬師寺「アポで外勤しているモニターの人と、社長以外はみんないます!!」

ヨコタテ「じゃ、始めましょう。“HORAI-E4041”が海外で承認されて、肝機能不全を含む肝機能障害の副作用が2件報告されました。」

織姫「母数は?発生頻度は?副作用が出た人の薬の使用期間は?」

みたらし大福「今、分かることだけ伝えます。母数は3万人。肝機能障害の発生率は0.03%だから、10人のひとに副作用が出たわけ。そのなかの一人は肝機能不全まで陥りました。薬の使用期間のデータは、まだ無し。」

なつき「海外では警告文を出して、肝機能検査を義務付けて、販売はしばらく続けるとのこと。」

やまちゃん「で、日本でこのまま開発を続けるかどうか、なのよ。」

ゆみぴー「先方のイーラホ・カンパニーは、どう言ってきているの?」

やなか爺「詳細なデータは後で送るけれど、注意して使えば、医療価値は有るから、日本での開発は続けて欲しいとのことじゃ。」

翡翠「こちらの状況は?」

ひで「今、初回の治験届を出しているところです。病院のIRBまで審議が進んでいます。」

くも「肝機能障害が出るのは非臨床試験でも確かめられたの?」

ピクミン「ええ。高用量の慢性毒性試験では確認されています。」

ドンドン「副作用の発現機序は? 人種特異だとか?」

秘密研究員「人種特異性は無いね。海外ではカラードの人にも、ホワイトの人にも、高用量では副作用が出ている。」

メタルナイト「ということは、日本人でも発生することが十分に予想されるわけだ。」
2005年9月11日
メタルナイト「ということは、日本人でも発生することが十分に予想されるわけだ。」

よっきゅん「ええ、十分に有るわ。間違い無いと思う。」

ブライアン成田「だったら、開発中止だな。」

ラデッツ赤木「でも、海外では肝機能検査をして、注意深く使用することで問題無いと言っているんですよね? ここは一旦、開発を中断して、海外での様子を見ませんか?」

ふじおねえ「う〜〜ん。正確に言うと先方は『問題ないだろう』と言っているわけで、また、今後も発生する可能性があるわ。」

震電「あるね。もし、次に出たら、今度は絶対に市場から撤退することになる。どんなに薬効が有ったとしても副作用が大きな問題となると、日本は余計に過敏だし。」

kaizer11「リスクとベネフィットの問題だな。その副作用の重篤度と頻度、それと疾患を治療しなかった時のリスク。どちらが重いか、ということになる。」

プリンセス・オーロラ「今回は、全く治療薬が無いという疾患領域では無いのよね。」

しまうま「はい、じゃ、各自、ここで15分休憩取って、その間に自分の態度を決めておいてください。」

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デーさん「みんな、いいかな? じゃ、決を取ります。今回の治験をそのまま続けてもいいと思う人は? ……ゼロですね。では、一旦、中断して海外の様子を見るということは? ……はい、OK.。 それでは、この治験薬の開発そのものを中止するという人は?……なるほど。」

ルーシー「どうします?」

ルパン三世「どうしょう? デーモン部長、中止と中断がちょうど同数の28対28になりました。」

デーモン部長「ほいじゃ、ワシに一任してくれるかな? ……ありがとう。医学専門家の意見も参考に聞いておいたけどさ、中止か中断か迷うとこなんだよね。」

こさめ「それで、デーモン部長は?」

デーモン部長「うん。中止しよう。 その代わり、みんなの年棒が減る。」

スナフキン「しょうがない。他のプロジェクトを早く成功させないと。そうすれば、また年棒も上がるでしょ?」

くりこ「そうよ。それと、支出としては今後は無駄を無くすことを考えましょう。」

大黒「それは、たんに無駄な支出を押えるだけでなく、仕事の効率化も含めてだな。」

社長秘書「そうね。残業すればそれだけ電気代もかかるし、人件費もかかるわ。社内の決済プロセスが長いと、それはそれで販売承認申請が延びるし、人件費もかかるわね。」

るみ子の酒「はい、提案! 各自が自分たちのレベルで、省略できる仕事のステップがあるようだったら、どんどんしていいということにしない?」

オチケン「いいですね。それと、権限委譲です。」

十条「それでいいね。省略したステップは、事前でもいいし事後でもいいから、イントラに載せておいてください。」

JOYママ「あとは、今回のプロジェクトの穴埋めになるパイプラインを早く見つけることが最優先よ。」

ぷか「今、走っている治験でも、質を落とすようではいけないけれど、無駄な労力やステップを使っていないかを意識してやってね。」

カッコ亀井「はい、では、タイム イズ マネー ということで無駄に長い会議も無し。今日の結果はみんな了解ですね? OK。じゃ、これで解散。」

デーモン部長「やれやれ。来週は一体、どんなことが起こることやら。」(究極のコーヒーへの道はまだまだ長いぞ、デーモン部長 by ホーライ)
2005年9月18日

●今週のテーマは「bioavailabilityを上げろ!」です。


なつきさんのお嬢さん「今回の新しい化合物HORAI-FNYA036のbioavailabilityを上げるためには、ひとつのブレークスルーが有りました。」

ぽちりん「経口剤の抗生物質の一番の問題は吸収が悪いということでもあるしね。」

BECK「ええ、いかにして投与後速やかに血中濃度を上げるか、そしてそれをどう維持するかが今回もポイントとなりました。」

ハレ〜「今回のリード化合物となったのはエチゼンクラゲの生殖器の中から発見されたポリペプタイドです。(注:フィクションです) そのままでは消化管の中で分解されてしまい、非臨床試験の結果ではほとんど吸収されませんでした。」

ヨネヤマ「注射剤にするという手も有ったのですが、そうすると今度は安定性が悪くなり、それはそれで問題だった。」

ちゃちゃ「すると、今回は経口剤で、かつ安定性もあり、bioavailabilityも十分に得られる結果となった、ということ?」

黒丸「はい。そのブレークスルーとなったのが、やはりエチゼンクラゲの生体内から得られたものなんです。(注:フィクション)」

MT「エチゼンクラゲについては、漁業にも深刻な影響を及ぼしているし、一石二鳥ってわけね。」

フロリス「このクラゲから得られた物質ETIZEN−FORM45は、いろんな化合物のbioavailabilityを上げられるということも、当社の化合物ライブラリーの結果から分かりました。」

さら「へぇー!凄いですね。」

かずさ2号「すでに特許として申請しています(フィクション)。」

みっちーK「このETIZEN−FORM45を新薬候補の化合物に結合させると小腸にある粘膜の吸収部位に特異的に反応し、薬物の吸収を促進します。そして血中に入るとある酵素によりETIZEN−FORM45は薬物から外れます。なお、ETIZEN−FORM45、そのものは毒性もありません。」

チビ姫「さすがはフィクション!」(まったく。 by ホーライ)

パチョレック池上「そのETIZEN−FORM45は、どんな化合物とも結合させることができるの?」

モニ太郎「ええ。たいていのものに化学反応で結合させることができます。さらに、もし結合が無理な場合は、ある特定の溶液の中で化合物と混和すると、ETIZEN−FORM45が化合物を取り囲みます。それをそのまま使っても、ほぼ同程度のbioavailability向上効果が得られます。」

りんご姫「ほえ〜〜!なんだか、シクロデキストリンみたいだね。」

捨て猫「似ていますね。」(はい。 by ホーライ)

べのした「そして、今はETIZEN−FORM45の誘導体であるETIZEN−FORM62s、ETIZEN−FORM901sなど数種類の化合物でも同等以上の効果がある物質を得ることができました。」

有馬街道「携帯電話の名前みたいだな。。。」

バカボン「OK!じゃ、そのETIZEN−FORM45については、研究を進めてください。話を元に戻します。HORAI-FNYA036の効果はどうなの?」

小桑院「in vitroの実験ではグラム陽性はもちろん、陰性菌にも効果がみられます。」

さくら「そして、驚くべきことにウィルスにも効果があります。」

博多小町「ええ〜〜!? そうなの?」

カルシファー「一体、どういう作用機序なの?」(まったく。 by ホーライ)

かぐや姫「まず血中に取り込まれたままの状態では細菌の細胞壁の生成阻害剤として働き、体内で分解されていく過程で、今度はRNA合成阻害効果を発揮します。」

百年の孤独「さすがはフィクションだ」(……。 by ホーライ)

Atsu-4「それさ、分解物を同定してあるの?」

まきろん「はい、同定済みです。分子量で言うとHORAI-FNYA036のほぼ半分の物質で私達はHORAI-FNYAfunyaと呼んでいます。」

フラワー「そのフニャフニャを抗ウイルス剤として開発できる可能性は?」

ヨ−イチ「十分です。」

まひな「さ〜〜、忙しくなるわよ。」

トトロ「ええ。非臨床から、製剤研究、臨床試験と、全ての部署で年末まで、これでいっぱいになりそうよ。」

ラディッツ赤木「あの……全然、話についていけなかったんですけど。」

ゆーり「大丈夫! きっとデーモン部長があとで詳しく説明してくれるよ。ね!部長!」

デーモン山田「ゴホゴホ……。」

2005年9月24日
りら「今週から、当社で働くことになりましたイザベラさんです。母国語はフランス語ですが、英語はもちろん、日本語も大丈夫です。」

イザベラ「イザベラです。ハジメマシテ。フランスからやってきました。どうぞよろしくお願い致します。」

みかん「ほんとだ!日本語がぺらぺらで、発音もデーモン部長より綺麗だわ」

イザベラ「大学で日本文化と科学技術を習っていました。でも、日本語はほとんどアニメで覚えました。」

港野陽子「へ〜。で、部署はどこに所属するの?」

パピヨン750「最初は、フリーで、とにかく日本の習慣を覚えてもらう予定です。」

イザベラ「さっそくですが、質問していいですか? 確か日本ではICH−GCPのガイドラインを導入したと聞いていますが、この会社にある社内IRBとは何ですか?ICH−GCPでは治験実施医療機関にIRBの設置を求めていますが、日本では治験依頼者が持っていればいいのですか?」

ぼつ「もちろん、日本でも治験実施医療機関にIRBは必要だよ。ただね、治験依頼者も『治験を依頼する前に、治験が倫理的、科学的に妥当かどうかを検討しなさい。』となっているでしょ? そこをね、社内IRBという形で実施しているんだ。」

イザベラ「では、その社内IRBで承認されたら、治験実施医療機関のIRBでの審議は不要となるのですか?」

のん「いえ、それはまた別の話なの。」

イザベラ「ふ〜〜ん、どうもよく分かりせん。」

薬師寺「日本では、治験総括報告書を社内IRBに審議してもらったり、報告する治験依頼者もいます!火の元よし!タッタッタッタ……。」

イザベラ「日本人は律儀ですね。」

ヨコタテ「律儀なの? デーモン部長?」

デーモン山田「律儀というか、なんて言うか。。。でも、まぁ、GCPで要求されている事項以上のことをやってはいけないということもない。」

イザベラ「でも、それでは時間がかかりませんか?」

織姫「うん、時間も人手も、お金もかかる。」

イザベラ「だったら、どうして、そんなことをするのですか? 日本の製薬会社では開発のスピードは重視してないのですか?」

みたらし大福「してないの? デーモン部長?」

デーモン山田「そんなことはないけどね。いろいろと過去の経緯があったりするからね。」

イザベラ「過去の敬意?」

やまちゃん「いや、その敬意ではなく……あれ、そっちの敬意?」

デーモン山田「まぁ、まぁ、そのあたりのことは、おいおいとね。ところで、キャサリンは『折り紙』を知っているかな?」

イザベラ「はい、知っています。とても綺麗ですね。日本文化の芸術だと思います。」

デーモン山田「そうか。では、フレンチコーヒーとクロワッサンでも食べながら、折り紙を教えてあげるよ。」

イザベラ「わ〜〜!それは楽しみです。」

ゆみぴー「普通のフレンチコーヒーにしておいたほうがいいですよ。」

イザベラ「何ですか? 『普通の』って?」

デーモン山田「それも、ぼちぼちと。。。」
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